2013年11月11日月曜日

Blogを引越しました

ホームページのリニューアルに伴い、ホームページ内にBlogを移設しました。
今後ともよろしくお願いします。

●55634ホームページ/http://55634t.com
●Blog移設先/http://www.55634t.com/?cat=37

2013年9月6日金曜日

拓整体所|チラシ・チケット

骨格バランスをじっくりと整えて全身を調整する、拓整体所さんのチラシ・チケットをデザインしました。一般的に「整体」というと、ボキッゴキッというような施術を想像される方もいらっしゃるかと思いますが、拓先生の施術はとてもやさしく(人柄も)、整体=痛いという印象とは随分と異なるものです。
そのようなやさしい施術と人柄が伝わるように、お客さまの声を中心にデザインを構成しました。キッズからシニアまで、さまざまな年代の声を集めてイラスト付きでご紹介。整体に対して不安を持っている方も、安心して通院できるような印象に仕上げています。
また、通院された方がご友人に「施術1回分」を贈るためのチケットも作りました。これからの時代、モノを贈るよりも、こうしたコトを贈るほうが喜ばれるようになるかもしれませんね。

拓整体所さんには、骨格バランスをじっくりと整え、身体の不調を改善するために十分な施術時間を設けたいと、80分のコースしかありません。「全身のゆがみをしっかりと取って身体の不調を解消したい」とおっしゃるように、身体を回復するためには必要な時間と言えるでしょう。お身体に悩みがある方、ぜひ通ってみてはいかがでしょうか。

●拓整体所/http://takuseitaizyu.hamazo.tv
●55634ホームページ/http://55634t.com

2013年9月1日日曜日

グッドデザインしずおか・審査員

今年度(2013年度)から『グッドデザインしずおか』の審査員を務めさせていただくことになりました。この賞は、静岡県内の中小企業等が、企画から流通において、戦略的にデザインを活用した製品を選定・顕彰する事業で、今回の審査会では最年少の審査員に選出されました。

審査は、デザインが戦略的に活用されているか、ユーザー視点に立ったものづくりがなされているかなど、いくつかの基準にもとづいて一次審査・二次審査を進めていきます。先日、一次審査会が開催されたのですが、初めての審査員で緊張感もあり楽しさもあり、新鮮な経験となりました。

中小企業のブランディングという視点から自分の意見を述べる一方で、工業デザイナーや流通に強い方など、ほかの審査員の方々の視点からのご意見から学ぶことも多かったと感じています。せっかく貴重な機会を与えられたので、自分の持つ専門性と知識を審査に活かして、静岡県のデザイン産業の発展のために貢献したいと思います。

2013年8月23日金曜日

ぬくもり工房|ホームページリニューアル

遠州綿紬のぬくもり工房さんのホームページをリニューアルしました。浜松発の地域ブログ「はまぞう」さんのブログを全面的にカスタマイズ(デザインの刷新)した形になります。

●遠州綿紬のぬくもり工房/http://nukumori.hamazo.tv/

一般的なホームページをつくる場合に比べて、ブログはシステム上の制約が多少ありますが、ブログのカスタマイズを選択した理由として、2006年から継続して更新してきた膨大なアーカイブ(過去の記事)を活かすため、また地域の皆さんにとって最新記事にアクセスしやすい、というメリットを考慮した結果です。

リニューアルに際しては、情報発信の内容を分かりやすく整理したことに加えて、「生地見本」「取材依頼」「卸販売」「お問い合わせ」それぞれのページで専用フォームを設置。各フォームに必要な入力欄を設けることで問い合わせしやすいようになり、メールを受け取る側も管理しやすいという業務改善も兼ねています。

また、基本的に更新しない「固定ページ」と、頻繁に更新する「更新ページ」を分けてデザインしました。「お知らせ」「メディア掲載」などの更新ページは、投稿するときにカテゴリを選ぶだけで自動的に反映されます。投稿の際に分類できる利便性も備えています。
これからの時代を見据えて、英語ページも追加。日本の繊維メーカーの案件に多く携わる、経験豊富な翻訳者の方に英訳をしていただきました。

ブログの機能面(更新のしやすさ)を活かしながら、デザインとしても魅力的なものにするために、アイデア構築には随分と時間がかかりましたが、最終的にはどちらも満たすものができたかと思います。次は、いよいよ今秋の新ショップOPEN。引き続き、気を引き締めてがんばります。

●遠州綿紬のぬくもり工房/http://nukumori.hamazo.tv/

2013年8月9日金曜日

おひさま書道教室|ネーミング・ロゴ・看板

書道教室を開講する先生から看板制作のご依頼があり、デザインを承りました。「実は、書道教室の名前も困ってまして・・」とご相談を受け、ネーミングもご提案させていただくことになりました。

主に子供たちが対象の書道教室で、「子供たちにとって、書だけでなく癒しの空間でありたい。たとえば、悩みを気軽に話せたり、好きなことに没頭できたり、本を読んでみたり・・」と先生の温かい志に触れ、ネーミングも温かく迎え入れるような言葉を選びました。

いくつかご提案した中から、先生が選んだのは「おひさま書道教室」。シンプルな名前で、子供たちにスッと受け入れられ、温かさも感じられる名前かと思います。

ロゴマークは、「母性愛、幸福」を花言葉に持つルビナス(昇り藤)をモチーフに、おひさまを連想させるように円を描きました。文字は、もちろん先生の書です。

さて、看板ですが、当初は、木の板にアクリルの切文字を貼る仕様だったのですが、西日が強く当たる場所で木の劣化が予想されるので、ひと工夫することになりました。

薄い板に木のシートを張り、その手前に透明のアクリル板を付けることで、正面から見ると木板に見え、近づくと立体感が浮きだってくるような仕様です。切り文字の影が柔らかな印象をプラスして、柔らかい仕上がりになったと思います。

看板施工は、日伸工芸の石川さん。相変わらず、仕事が丁寧です。猛暑の中、設置面のタイルが割れないように慎重に四隅に穴を開け、施工していただきました。

2013年・夏期休暇

【2013年・夏期休暇のお知らせ】

皆様には大変ご不便をお掛けいたしますが、8月10日(土)~8月18日(日)まで、夏期休暇とさせていただきます。充分にリフレッシュして、ブランディングに必要な英気を養いたいと思います。なお、夏季休暇中のお問い合せにつきましては、8月19日(月)以降に順次対応させていただきますので、ご了承のほどよろしくお願いいたします。

株式会社55634代表
外山佳邦

●55634ホームページ/http://55634t.com

2013年8月4日日曜日

浜松市・未来ビジョン策定会議

浜松市の30年後にあるべき姿を議論し、市の総合計画に活かすための会議。『浜松市・未来ビジョン策定会議』の市民委員に選ばれました。

この会議が告知される少し前に、今から約30年後には「浜松市人口13万6000人減」と、新聞で公表されました。現在が約80万人なので、約65万人になる試算です。人口が減るということは、地域経済への影響だけでなく、さまざまな社会制度の維持が難しくなるため、どの地域にとっても重要な課題といえます。

さて、地方都市の生き残りを賭けて、これから30年間、何をすべきか。提言したいビジョンは自分の中で固まりつつありますが、色々な人の意見を取り入れて、まだまだブラッシュアップしなければなりません。

幸いなことに、智力と行動力に富んだ頼りになる先輩方をはじめ、「浜松をなんとかしたい!」という方々が数多く周りにいるので、これをきっかけに骨太なプランが描けることを自分自身も期待していて、そのために、行動します。

「企業のブランディング」と「地域のブランディング」。資源(強み)を活かして、価値を最大限に高める必要があるのは、どちらも同じです。継続性をもって取り組めるような「地域にとってのブランド戦略」を、これからしっかりと考えていきたいと思います。

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2013年7月30日火曜日

工事用看板&エキュート立川|ぬくもり工房

この秋、浜松・染地台に新ショップをオープンする「ぬくもり工房」さんの工事用看板ができあがりました。地鎮祭も終わり、来月にはいよいよ上棟となります。

「工事用看板までデザインするの?」と聞かれそうですが、はい、ブランディングにとって必要であればデザインします。看板は横長のデザインで、文字のバランスに多少苦労しましたが、なんとか良い収まりでデザインできたかと思います。


今週から東京のエキュート立川での出展が始まり、ディスプレイ制作等の展示監修をしてきました。こうして首都圏展開が見えてきたところで、地元・浜松でも着々と次なる準備が進んでいます。

「価値ある遠州モノを発掘してラインアップする」というテーマのもと、遠州地方の逸品たちが、もっともっと注目を浴びて世に出るよう知恵を絞っています。きっと首都圏での出展経験が、新ショップに活かされることでしょう。

首都圏と地元の動きが、日程的にちょうど重なったので大々的に見えますが、ブランディングをしていく上では、ちょっとしたきっかけが大きな商談に結びついたり、結局は小さなチャンスの積み重ねでしか、ブランドとしての堅実な成長は望めないと日々感じています。

さて、この秋オープン予定の新ショップ。オープンまでの最新情報はぬくもり工房さんのホームページ「お知らせ」でご覧いただけます。新ショップには展示方法や商品のプロデュースなど、総合的な監修に携わっているので、55634のブログでも随時お伝えできればと思っています。

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2013年7月18日木曜日

トライ&エラーに学ぶ

まもなく、独立して一年が経とうとしています。「あっという間でしょ?」と、聞かれることもありますが、一年前の状況を振り返ると、ずいぶんと長い期間だったように感じています。月日の流れとしては、あっという間でしたが、意識の中では大きな変化があったからです。

シュミレーションよりトライ&エラー
起業して最も実感したのは、このことかもしれません。独立前には色々な不安があり、何度も事業計画を考え、シュミレーションしてきました。ところが、いざ起業してみると、まさに絵に書いた餅。食べられません(笑)。

頭の中で描いていたプランより、実践の中でトライ&エラーを繰り返した方が、はるかに成果を上げられることに気がつきました。十年ひと昔どころか、一年ひと昔のような時代の変化が、目の前にあるのです。

もちろん、事業計画を考えずに起業することを勧めているのではなく、ブレない「志」と大枠のシュミレーションがあれば、その後はトライ&エラーで柔軟な対応をしていくことが、今の時代は特に大切だと感じています。

経営者の視点からデザインを考える
自分が経営者になってみて、これまで以上に「経営的視点」で、デザインを考えられるようになりました。“デザインの力を信じているけど、デザインの力を過信しない”。そんな心境です。ブランディングに携わると、経営者の方が、デザイン面でこちら側に絶対的な信頼をおいてくれることがあります。もちろん、信頼のおける関係は、デザインにとって良好な結果をもたらすことの方が多いです。

しかし、デザインの力を信じすぎてしまうと、本来すべき商品の改良やサービスの向上などを、見落としがちになることもあります。それらに目を向けるためには「経営的視点」を持っていなければなりません。「なぜ売れないのか?」「どこに原因があるのか?」を、総合的に判断する力。

そして、デザイン自体のコスト意識。世の中にはもっとデザインが必要なものもあれば、過剰に装飾したものもあり、クライアントの宣伝広告費としての投資とコストのバランスを、常に考えなければなりません。デザインが投資として成果を上げることを、これからも意識していきたいと思います。


さて、8月が終われば、ようやく一年。次年度に向けて「地域をブランディングする」という自発的な取り組みを準備しています。試行錯誤の日々は(一生?)続きますが、せっかく起業したので、楽しむことを忘れずにがんばりたいと思います。

●55634ホームページ/http://55634t.com

2013年7月15日月曜日

「自然」と「デザイン」

夏になると実家のある街では、お祭り一色。毎週のようにどこかでお祭りがあります。狭い路地に縁日の屋台が並び、たった数百メートルの道を何度も往復しながら、少ないこずかいで何を買おうか考えるのが、子供の頃の楽しみでした。

高校生になってからは、お祭りに行くこともほとんどなくなり、今となっては遠い記憶になりかけていましたが、親になって子供を連れて行ってみると、違った視点で景色が見えるものです。昭和を感じさせるノスタルジーな雰囲気に、あっという間に記憶が呼び戻されました。

太平洋と浜名湖に面していて、夏は毎日のように海水浴場があそび場。幼稚園・小・中学校の裏には山があり、山の中を駆け抜けて帰ることもあった、小さな街。その豊かな自然環境に、大人になって、あらためて驚かされます。

自然に触れることで、脳がリラックスして、アイデアが浮かぶ。デザインの仕事をなりわいにした原点は、地元の自然環境にあったのではと、今になって感じています。脳を開放するという点では「自然」と「デザイン」は、関係していますね。そんなことを感じた、夏の始まりでした。

●55634ホームページ/http://55634t.com

2013年7月7日日曜日

ウチカゴ|新ブランド




とある縁がきっかけで、雑貨の新ブランドを、自社でプロデュースすることになりました。株式会社55634が製作・販売をします。

クラフトテープという素材を使ったカゴを知り合いが作っていて、初めて見たときに直感で「いいね!売れるよ!」と言っていた矢先、「取り扱いたい!」という方があらわれ、話はトントン拍子に。それならコンセプトからしっかり組み立てて、ちゃんとしたブランドとして売り出そうよ、ということで、来月、東京で30個ほど期間限定で販売します。

“おうちで使える、便利なカゴ”がコンセプトで、名前は『ウチカゴ』と名付けました。「いれる、はこぶ、おうちで、べんり」が、キャッチフレーズです。化粧品やトイレットペーパー、カトラリーなど、なにか入れるものが欲しいな〜という時に、小物入れとしてぴったりなサイズ感を目指しています。

ネーミングやキャッチフレーズ、ロゴマークまで、もちろん自分でデザインしましたが、普段はご依頼者あってのブランディングなので、自分のこととなると、意外に難しかったりします。いい勉強になりますね。
素材について調べてみると、米袋や牛乳パックなどの古紙を再生した紙からできていて、静岡県で生産しているとのこと。いやはや、嬉しいことに素材の魅力も申し分ありません。付加価値につながります。

さて、自社ブランドを立ち上げる、といっても小売業が本業ではありませんので(クライアントの案件がもちろん優先です!)、無理ない範囲で取り扱いをしていく予定です。
手作りなので生産量は微々たるもので、ご希望に沿えるか分かりませんが「取り扱いたい!」「欲しい!」という方が、もしいらっしゃれば、お気軽にお問い合わせください。夏までは生産が追いつかず作り手が空いておりませんので、秋以降でしたら対応可能かと思います。

●ウチカゴ問い合わせ先/info@55634t.com
●55634ホームページ/http://55634t.com

2013年6月30日日曜日

専門学校での特別講義

先日、ファッション系の専門学校からお声かけをいただき、約二時間ほど講義をさせていただきました。生徒の皆さんは20歳前後ということで、デザイン業界の話はもとより、就職活動についても何かアドバイスをしてほしい、と担任の先生からご要望がありました。

講師としての自己紹介が終わったあと、まずは「志を見える化する」という観点からブランディングの話。大企業だけでなく中小企業にとっても、商品の付加価値を高めるブランディングが必要な時代になったことを、実例を交えて紹介しました。

次に「デザイン」って何を売る仕事?という切り口から、商品や会社をプロデュースする上で、デザインの果たす役割をレクチャーしました。デザインは、人の想いを預かる仕事であり、目に見えないものを請け負って、目に見える形にすることなど、普段の心がけを中心にお話させていただきました。
そして、最後は、就職活動へのアドバイス。大企業、中小企業、起業と、それぞれの社会人生活を経験した身としては、成功談も失敗談もお伝えできることは多々ありましたが、最も伝えたかったことに的を絞り、短くお伝えしました。それは、「行動を起こさなければ、何も起こらない」ということです。

まだ自分自身も30代ですが、これだけは本当に言い切れるからです。見ているだけ、思っているだけでは、何も起こらない。何かを行動して、初めて何かが動くいうこと。たった1mmでも好転すれば、次の1mmが見えてくることもあるし、たとえ失敗しても次の行動に活かせばいい、そう思います。

後日、生徒の皆さんから講義の感想文が届きましたが、「とにかく行動することが大切だと気づきました。これからは自分から行動します!」という感想が最も多くて、大変うれしかったです。担任の先生からも「生徒があんなに積極的に質問する姿を見るのは初めて!」と喜んでいただき、こちらとしても達成感がこみあげてきました。

就職活動は、誰もがモンモンと悩んで当たり前です。自分から主体的に行動することで、すがすがしい態度で面接に臨んでほしいものです。生徒の皆さんのこれからの活躍を心より願っています。

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2013年6月23日日曜日

遠州ー富士山ー東京・つながり

2013年6月22日、ついに富士山が世界文化遺産に登録されました!静岡県民としては喜びもひとしおで、静岡県にとって大きなターニングポイントになることは間違いないでしょう。同じ県内でも、割りと距離のある(富士山からは100kmちかく)浜松市ですが、快晴の日には富士山がはっきりと肉眼で見えます。
このときを狙っていたわけではありませんが、実は2年前に、浜松市の伝統織物「遠州綿つむぎ(えんしゅうめんつむぎ)」富士山柄を、ご提案して制作したことがあります。遠州綿つむぎを取り扱うぬくもり工房さんは、静岡県に本社を構えています。そのため、もちろん富士山をイメージした柄を持つ必然性があり、全国展開するときにブランドとしてのメッセージ性が増すと、当時から考えていました。糸の色や織幅は(試行錯誤を重ねながら)僕がデザインさせていただきました。

そして、なんとこのタイミングで、来月、東京にて期間限定ショップのオープンが決まったのです。7月29日(月)〜8月18日(日)まで、ぬくもり工房さんがエキュート立川出展することになりました。売り場は、約13坪。期間限定とはいえ、これだけの広さを任されることは、首都圏展開の大きな一歩になることでしょう。遠州綿つむぎだけでなく、手ぬぐいやガラス工芸品など、このスケールの売り場が遠州ブランドで埋めつくされると思うと、展示監修の責任感もさることながら、今からワクワクしています。
さて、この時を待っていたかのように、富士山柄の富士山が、展示のメインビジュアルを飾る予定です。かなり大きなスペースで、デザインするのもひと苦労でしたが、ぬくもり工房さんらしい売り場ができることを確信しています。

首都圏に在住の方、そうでない方も、期間中にぜひ一度足をお運びくださいね。


■7月29日(月)〜8月18日(日)エキュート立川(3Fイベントスペース「TORICO」)


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2013年6月14日金曜日

静岡県・地域づくりアドバイザー

2013年度から、静岡県の「地域づくりアドバイザー」に選出されました。約90名ほど認定された地域づくりアドバイザーの中でも、30代は最年少世代(自分が最年少かどうかは分かりません・・)ということで、若輩者ながらご期待をいただき、身が引き締まる思いです。

30代は、世代をつなげる接着剤
「地域をリードする」という意味では、多くの経験を積んだ諸先輩方に遠く及ばないのは明白ですが、30代だからこそできる役割もあるかと感じています。そのひとつは、20代の若者たちの気持ちを汲み取ることができる世代、ということでしょう。つまり、上の世代と下の世代の楔(くさび)の役割を担えるのが、30代の大きな利点です。

サッカーでいうと「ボランチ」のような役割でしょうか。まだ頼れる人脈が少ない20代が、経験豊富な世代の知識を必要としているときや、高年齢層のグループが20代の若い力を活用したいときなど、その中に30代のキーパーソンがいるだけで、さりげない円滑油になり、グッと推進力が増ことがあります。

地域にとってのブランディング
「地域をつくる」と言っても、結局はひとりひとりの「個」の力が不可欠です。これは自分自身もしかりで、日々淡々と自分のできることを精一杯やること、そして、ときに熱意を持って「個」をつなげること。こうした地道な活動が、何かのきっかけで大きな成果につながることを信じています。

ほかの地域を視察して学ぶことも大切なことですが、まずは自分たちが暮らす「身の回りの資源」に気づくこと。そして、それを最大限に活かすことが、地域づくりの原動力になると感じています。身近な資源に気づきにくいのは、企業も地域も同じことで、自分たちの魅力を「見える化」する、という観点においては、地域にとってもブランディングは重要です。そのために、今年は自分にとっても、地域にとっても、ひとつ重要なアクションを起こす予定です。

人づきあいから、地域への関心が深まる
それにしても、静岡県は東西に長いです。東部から西部まで、太平洋に面して約155kmもあるとのこと。しかし、これまで「伊豆」と聞いてもどこか遠く感じていましたが(実際に距離は遠い・・)、地域づくりアドバイザーを務める飯倉清太さんとつながったことで、県東部に対しての関心が強くなり、静岡県を面としてとらえる機会も増えました。

やっぱり、当たり前なことですが、すべてのムーブメントは「人」からですね。せっかくいただいたポジションに恥じることのないよう、これからも地道に(ときに熱く)静岡県の底力を向上させていきたいと思います。

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2013年6月9日日曜日

日本のアイデンティティ

東京駅・丸の内側(旧東京中央郵便局局舎)にオープンした「KITTE(キッテ)先日東京に行った際に立ち寄ったのですが、これまでの商業施設にはない、ひとつの特徴を感じることができました。

それは、「日本」の生活雑貨や伝統工芸品を扱うショップが、かなりのボリュームで集積されているということです。中川政七商店、クラスカ、拭う鎌倉など、その並びは、まさに東京駅が、日本の玄関口であるという意志を感じるものでした。


デザイナーと伝統工芸のコラボレーションや、海外を含めた新たな販路開拓など、日本の生活雑貨・工芸品は、これまで長い間、模索を続けてきました。そのどれもが、日本の美意識・文化を再定義するかのごとく、試行錯誤をしながら「日本らしさ」を追求してきたように思います。

そして、伝統と革新のハグルマが噛み合ったブランドたちが今、いよいよ「点」から「線」になろうとしています。こうした動きは、日本各地でじわじわと広がっていて、特に30〜40代の経営者を中心に、これから世界に発信するべきカタチが、徐々に見え始めているように思います。


ただやみくもに新しいデザインを追い求めるのではなく、「日本らしさとは何か?」を常に考えることが最も重要であり、その原石を見つけたら、トライ&エラーを繰り返し、磨きをかける。そのような取り組みの中から、日本が世界に誇れる逸品が、ひとつでも多く生まれることを願っています。自分も微力ながら、サポートしていきたいと強く感じています。


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2013年6月2日日曜日

オープニングパーティ@カギヤビル

浜松の街中に佇む、築50年以上のカギヤビル。様々なジャンルのクリエイターやショップが入居し、文化発信拠点として再生を図るプロジェクトが、今年から本格的にスタートしました。その中の一室を借り、現在4名のクリエイターとシェアオフィスとして利用しています。
2ヶ月ほどの改装を終え、ようやく完成したシェアオフィス。昨日は、お披露目を兼ねてオープニングパーティを開催しました。建築士、グラフィックデザイナー、華道家、映像クリエイターなど、参加者の業種は多岐にわたり、約50名ほどの方々にお越しいただきました。

今回の企画は、カギヤビルでの活動を知ってもらうほかに、街中に足を運んでもらうこと、人と人がゆるやかにつながること、を目的としていました。買い物や飲み会のために街に足を運ぶのではなく、知り合いを訪ねて街中へ。それだけで街中に来る十分な動機になるし、また、どこか懐かしく学校のような居心地を感じてしまう古ビルで、リラックスしながら親睦を深めていただきました。
こうした活動を通して、何か新しい動きにつながっていければと思っていますが、もちろん自分たちだけでは「点」でしかなく、色々な取り組みをされている方とつながりながら、少しでも長い「線」になり、やがて「面」になることを期待しています。そのために、日々淡々と本業に取り組み成長し、ときに熱く、人と人をつなげていきたいと思います。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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2013年5月26日日曜日

飲み会以上、同窓会未満

昨日、高校の同級生と後輩たちによる「大宴会」を主催しました。春と秋の半年に一度のペースで、今回で4回目の開催となりました。浜松に居を構えている人はもちろん、東京や大阪をはじめ、海外からも、これまで100名以上の同窓生たちが、浜松に一堂に集い、親睦を深めています。

“飲み会以上、同窓会未満”をキャッチフレーズに掲げる、この大宴会。同窓会ではなく、「同窓会未満」というのが、ポイントです。同窓会は、参加する人にとって「特別な場」であり、セレモニー的な意味合いが強いのですが、大宴会の目指すところは、「日常の場」です。学生時代にたとえるなら、いわば「放課後」のような、ゆるやかな場です。

たとえば、10年に一度の同窓会で集まると、近況報告と懐かしい話に花が咲き、「これをきっかけに、また会おう!」と、お互い誓い合ったりします。しかし、お互い忙しくて結局連絡を取らなくなってしまうことが、多いでしょう。そこで、半年に1度、日常的な宴会が開催されていれば、「じゃあ半年後に!」と気軽に言えたり、「次回は行けそうにないけど、秋にはぜひ!」と、近いうちに再び会うきっかけが、生まれやすくなります。

同じ年代なので、仕事や家庭の悩みに関して共感できる部分が多く、先輩と後輩間での仕事の相談や、主婦同士の子育て話など、この会の存在意義は、それぞれの参加者の中にあります。会に意味をもたせようと何か大義を掲げるのではなく、幹事である自分の役割は、「半年に一度、場をつくる」ことでしかありません。

きっと僕の知らないところで、抱えていた悩みが晴れたり、仕事の人脈が生まれたりしているはずだし、この会がきっかけになって、「浜松に帰って働こう!」と決意した人もいます。なにより、半年ごとに、友人たちの元気な顔を見れるだけで、嬉しいことです。幹事が熱を入れすぎると、長続きしなくなるのがオチなので、なるべく継続的に「場をつくる」ことができるよう、ただの人数把握と会場手配ぐらいの役割に専念したいと思います。

こうして、楽しい宴が終わった翌日、半年後の開催に向けて、ふたたび日付に記を打つのでした。

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2013年5月19日日曜日

ひらめきのメカニズム vol.1

コピーライターになって以来、常にアイデアを求められる仕事を、約8年間続けています。「いつひらめくの?」「ひらめかない時はどうしてるの?」など、これまで「ひらめき」に関する質問を、数多くいただいてきました。

一般的に「ひらめく」とは、偶然の出来事として捉えられています。しかし、アイデアを出すことを稼業にすると、納期があり、報酬が発生します。つまり、責任を持って「ひらめかなればならない」のです。そんなプレッシャーの中、毎回どのようにして(なんとか)ひらめくことができるのか、誰にでも使える、ちょっとしたスキルをご紹介します。

頭のコンディションを整える。
「頭を使う」ことは、肉体労働です。脳だって身体の一部なので当然のことなのですが、意外にこのことは忘れられています。午前中、午後、夕方など、一日の中でも時間によって、頭のコンディションは異なります。たとえば、昼食後は眠くなりやすく頭が働かないなど、どの時間帯にアイデアを考えるかは、極めて重要なことです。

事例を探さず、自分の頭で考える。
何かを考えるときに、すぐに過去の事例や参考資料を探す人がいます。しかし、これほどもったいないことはありません。誰しも人生で培われた感性があり、それは個人の特有なものです。さらに、人生における様々な経験も、固有なものだといえるでしょう。自分の頭で考えるとは、その固有な感性や経験が、ユニークな発想の源泉になるということです。

「誰かが考えた何か」をマネてしまうと、せっかくの固有の資源を活用できません。まずは、自分の頭でとことん考える。参考資料を見るのは、その後にしましょう。するとアイデアが広がり、「自分の考え」と「誰かの考え」が、自然とコラボレーションを起こし、アイデアとして熟成されます。

思いつかなければ、あきらめる。
どうしてもアイデアが思いつかない場合、いさぎよく考えることをやめます。無理矢理アイデアを出そうとするのをあきらめて、気分転換をしてみます。たとえば、運動をしたり、別の仕事をするなど、頭の中が完全に切り換わることをするのがベストです。

頭の中をリフレッシュしてから、再びアイデア出しに向かうのです。いっけん回り道をしているように聞こえますが、実際は気分転換をした方がアイデアが出やすくなり、時間を有効に活用できるのです。

このように、ちょっとした工夫で「アイデアが出やすい環境」をつくることができます。もちろん、簡単にアイデアが出るわけではありませんが(そんな簡単に出れば苦労はしませんよね)、誰にでもすぐに実践できる方法を挙げてみました。

まだまだ他にも色々な手法があるので、記事タイトルを「vol.1」としました。また折をみてご紹介したいと思います。

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2013年5月11日土曜日

峯野牧場|ロゴマーク・パンフレット

浜松・引佐の山奥にある、峯野牧場(みねのぼくじょう)。緑が生い茂った森の中で、すくすく育った「峯野牛」は、お肉本来のうまみが口の中いっぱいに広がり、あっさりしたで、特に赤身がおいしいのが特長です。その峯野牛をPRするために、ロゴマークとパンフレットのデザインをご依頼いただきました。
「みねのが育てる牛だから(^^)」と、峯野さんが思わず言ってしまいそうな(実際に言ってるかも?)遊び心のあるロゴマーク。小さな牧場という特性を活かして、一度見たら忘れられない印象に残るデザインをご提案しました。

パンフレットの表紙は、軽快でポップな印象に。あーだこーだとキャッチコピーで言うとリズム感がなくなるので「うまみが自慢!!」とキッパリ。個性的でインパクト重視。食料品の販促ツールは、あまり淡泊なデザインだと物足りないし、かといってコテコテすぎると雑多に感じられるし、サジ加減が難しいところです。
中を開いてみると、こだわりがしっかり詰まっている構成です。峯野牧場は、 肉牛部門で『しずおか農水産物認証制度』の第一号に認定されるなど、育成方法だけでなく品質管理にも力を入れているので、そのこだわりが伝わるような表現を心がけました。
お肉の撮影もお任せいただき、カメラマンの大野さんに、シズル感のある写真を撮影していただきました。お肉をのせるお皿と葉っぱを自前で持ち込み、お肉をひたすら並べる作業。デザイン業は、決してキレイな仕事ばかりでなく、本当に地味な仕事も多々あります。基本は裏方ですから。

裏面では、おいしそうな肉の写真を余すことなく掲載。表と裏のどちらを表紙にしても格好がつくような「両A面」のデザインにしました。こうすることで、手渡すときに渡す相手によって効果的な面を選べるし、店頭に置いても2種類のパンフレットがあるように見えます。

峯野牛は、今のところ大体的に販売しているわけではありません。でも実は、プロの料理人からも評価されている、いわば、知る人ぞ知る銘牛肉です。これから夏にかけてのバーベキューシーズン、「うまみが自慢!!」の味わいを皆さんでいかがしょうか。

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2013年4月29日月曜日

グローバルな兄と、ローカルな自分


ゴールデンウィークに突入して、世の中すっかりお休みモードですね。このブログもお休みモードということで、今日はプライベートなことについて綴りたいと思います。

たまにブログでも登場する「兄」について。僕には、二歳上の兄がいます。最も身近な尊敬できる人であり、最も身近な一生かなわない人でもあります。小学校の頃からあらゆる面で(特に勉学において)全くかなわない存在で、歳を追うごとにその差は開くばかり。高校の時には、すでに世界を視野に入れていて「日本は、俺に合わん!」といって、アメリカに渡米してしまいました(笑)

父が小さな町役場に務める公務員で、地元密着な我が家では、兄の行動力に当時は「ぽか~ん」とした感じでした。英語を全くしゃべれないどころか、アメリカに行ったことすらなかった両親は、「仕送りはするけど、手続きとか全部自分でやってね!」と、高校を卒業したばかりの兄に丸投げ。彼はその後、自力でカリフォルニアのバークレー校、マサチューセッツ工科大学の大学院に進み、現在はシリコンバレーでフラッシュメモリの研究職をしています。

今思えば、高校の時から兄はすでに「グローバル」だったということです。そして、自分は国際科という科にいながらも日本の大学を目指す「ローカル」でした。あれから10数年(きみまろ風にw)。高校当時のスタンスをスライドするかのように、やはり兄は「グローバル」、自分は「ローカル」を主戦に働いています。

とにかく自分にとって最大のメリットは、「全くかなわない相手が身近にいる」ということ。兄がもし居なければ、もっと自分の力を過信したこともあったでしょう。幼い頃から圧倒的な力の差を感じざるを得なかったので、知らず知らずのうちに、僕のモットーは「等身大」になっていました。表面上いくら背伸びをしたって、かなわない人には、かなわないことを身を持って知ったからです。

もうひとつ。兄から勉強を教わったことは1度もなく、分からないことを聞くと答えはいつも「自分で考えろ」でした。何度も何度も聞いても「自分で考えろ」の繰り返しで、おかげで自分で考えるクセがついて、今ではクリエイティブな仕事をなりわいとすることができました。感謝。

日本に帰国した際に、仕事観などについて話をしますが(難しい話は全くついていけません・・)どのタイミングで話をしても「あ、、自分が10年遅れている」と、気付かされることばかりです。“Think globally,Act locally”という有名な言葉がありますが、足元の小さな一歩を見失わずに、常に広い視野をこれからも兄から学んでいこうと思っています。

兄は本当に変わり者というか信念が強い人で、話題は尽きないので、また機会があれば綴ろうと思います。

2013年4月21日日曜日

くまモンの秘密

日経デザイン5月号『稼ぐ!キャラクター活用術』です。以前から「くまモン」と「ほかのご当地キャラ」には、決定的な違いがあると感じていたので、今日はその違いについて書きたいと思います。同じようにゆるキャラが語られている中で、実は「くまモン」にはヒットの理由があるのです。

行政の「覚悟」と「寛容」な姿勢
くまモンは、2010年に熊本県をPRするためのキャンペーン「くまもとサプライズ」のマスコットキャラクターとして発表されました。くまモンをデザインしたのは、グッドデザインカンパニーの水野学さん。ミッドタウン、NTTドコモ、宇多田ヒカルなど、名だたるクライアントを手がけるアートディレクターです。

熊本県からロゴマークのみのデザイン依頼を受けた水野さんは、熊本県をもっと効果的にPRする手法として「くまモン」というキャラクター戦略を提案。それを発注側である熊本県が、知事の判断で受け容れた形になります。

ここで、最も注目すべきは行政の判断です。ご当地キャラをはじめ、このような案件は公募によるものが一般的です。ゆるキャラを公募している自治体は、今でも数多くあります。しかし、公募の落とし穴として、選ぶ側に戦略的な専門家がいなければ、キャラクターを展開する上で戦略性に欠けるということです。くまモンにおいては、デザイナー側からの提案だったこと。キャラの提案は想定外だったけど(おそらく水野さんが著名で説得力もあり)行政が必要と判断したこと。つまり、「熊本県をPRするために必要な戦略」を取ったわけです。

デザインのクオリティを管理する
くまモン誕生当初からの担当課長は、本誌で次のように語っています。「無料で使用承諾している分、くまモンにとって、何かメリットがある使い方をしていただけるような提案を常に求めている。」許諾申請する際は、必ずデザインレビューを行い、官民が一体となってパッケージデザインに関わり、5〜6回打ち合わせることもあるそうです。これは、デザインの品質管理がされているということです。

狙ったところにヒットを打った
今や8000種類を超える商品に使われ、2012年に販売されたくまモン関連商品の売上は、200億円を超えています。水野さんは初めから「熊本県をPRするために」くまモンを提案したわけですから、正確な数字までは想定していなくても、このように爆発的なヒットになることを「ハードル」として考えていたと思います。つまり、ヒットを狙って打ったということです。

「熊本県をPRするために」くまモンは誕生したのであって、ほかのキャラクターに見られる「ゆるキャラを作ってPRすれば売れる」と、考えたわけではないということです。こうした成功例を見て、「おらが街にもゆるキャラを!」という事例があとをたちませんが、偶然生まれるヒットはあっても、狙いすましたヒットは、おそらくほとんど無いでしょう。それぐらい計算されたヒットだと思います。

こうして第三者的に見れば「見事なクリーンヒットだな〜」と感心するばかりですが、もちろん自分も、PRやデザインを提案する立場にあるわけですから、こうしたヒットを心の引き出しに入れて、今後に活かしていきたいと思います。

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2013年4月14日日曜日

空気感を共有する


ブランディングを担当しているクライアントの商談のため、東京まで同行してきました。デザイナーやコピーライターが、クライアントの商談にまで同行することは、一般的にあまりないことだと思いますが、同行することで見えてくる大切なことがあります。

手探り段階から「空気感」を共有する。
大企業には、営業や広報といった担当者がいます。しかし、少人数の中小企業においては、社長自らが営業や広報を兼ねているケースが、ほとんどです。最近では、下請けからの脱皮や、自社製品のブランド化を目指す企業が増えていますが、ものづくりには慣れていても、販売に関しては、すべて手探り。その状態(空気感)を共有することで、ブランディングの段階を正しく把握でき、方向性が定まりやすくなります。

観客席ではなく、試合に出る。
商品を企画する、パッケージをデザインする、流通にのせる、PRする。そのすべての行程で、デザインは必要とされます。「何をつくるか」が、最も大切であることは言うまでもありませんが、「どこで売るか」も、同じように大切なことです。

デザインというと「装飾」と捉えられがちですが、「モノの流れをデザインする」ことも忘れてはなりません。優れたモノを作れば黙ってても売れる時代では、もはや無いのです。もちろん、すべての商談に立ち会えるわけではありませんが、ブランド価値を上げるためにポイントとなる商談は、必ずあります。今回の商談は、これからの展開を見据えて、こちらから先方にアポイントを取り付けた次第です。

静岡県内では「ブランディングって何をするんですか?」と聞かれることが、まだまだ多いですが、東京では「ブランディングを担当しています。」と言うと、バイヤーやショップ担当者の方には、何の違和感もなく受け入れられます。地域にブランディングが根付くまで、まだまだ時間がかかりそうですが、あきらめずに「ブランディング」と言い続けたいと思います。夏頃には、ブランディングセミナーをやろうかなぁ。

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2013年4月7日日曜日

ACクルーズ

経営者と膝をつきあわせて事業計画の策定をサポートする「ACクルーズ」さんのロゴ・名刺をデザインしました。代表が高校の後輩ということもあり、起業段階から相談を受けていたので、会社名も提案し、採用していただきました。

ネーミング
「会計に強いこと」が特徴であると聞いたときに、そもそも会計や簿記のルーツはいつの時代になるのだろう、とふと疑問に思いました。調べていくうちに、中世ヨーロッパの大航海時代に、そのルーツを求めることができました。複式簿記は、15世紀にイタリアで生まれたそうです。そこから発想を得て、会計を意味するAC(ACCOUNT)と、時代を航海する意味を込めて「ACクルーズ」という会社名を提案しました。

ロゴマーク
事業計画をサポートするというサービスを聞いて、すぐに「羅針盤」が頭に浮かびました。どちらの方角を向いて経営を進めていくのか、その舵取りをサポートしていく。そのようなイメージです。新しい時代を切り開いていく会社にふさわしく、力強さと個性を感じさせる書体を選びました。
名刺
通常の名刺は、55×91mmが一般的なのですが、45×91mmと少し細めで作りました。これには意図があります。成島氏は、初めて会うとなかなか豪快そうに見えるのですが、会計を専門にするだけあって、細やかな気配りも持ちあわせています。名刺を細めにすることで、名刺を渡した相手に、繊細な印象がプラスして伝わるように配慮しました。写真では伝わりにくいですが、ロゴ部分は金の箔押しになっています。

まだまだ航海をスタートしたばかりの「ACクルーズ」。時代を変えるぐらいの情熱でクルーズし躍動できるように、これからの飛躍を期待しています。

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2013年3月31日日曜日

地域のブランディング


ある企画がきっかけで「地域のブランディング」について、深く考えることになりました。簡単に答えが出る話でもないので、まだまだ思考中ですが、備忘録として。

原石は、いつも足元にある。
風で木の葉が揺れている姿を見ているかのように、当たり前すぎて気づかない。その地域ならではの良さがあっても「うちの地域は何もない」とついつい言ってしまう。そのような無意識の謙遜の中に、地域の魅力が埋もれているように思います。

都会と比べて「便利さ」は足りないかも知れませんが、どんな土地でも、個性はあります。その土地で暮らす人が当たり前すぎて気づかない独自性こそ、地域を発信するうえでの「原石」となり得ます。

地域は、日本の資源である。
日本各地は決して金太郎アメのように同じではなく、景観や特産品など、それぞれ個性を持っています。日本では、高度経済成長期を経て「都会への憧れ」が強くなったように思いますが、田舎であることに誇りを持つこと。まず、その意識を取り戻すことが最も大切だと思います。

海外では、田舎でもその地域に誇りを持って暮らす人が多いと聞きます。まず誇りを持つことで、自分たちの個性に気づき、地方から独自の文化やムーブメントを発信する人が増え、日本全体の魅力が多発的に形成されると感じています。

まずは東京ではなく、いきなり世界へ。
たとえば、地方の特産品を売ろうとした時に、これまでの時代は、まず人口の多い都会への販路拡大を目指すのがセオリーでした。東京で売れ、世界を目指すというステップがあったように思えます。しかし、世界中どこでも瞬時につながるインターネットの発達や新しいサービスの拡大で、これからは、いきなり世界を目指すことのハードルがさらに下がります。地域→世界→東京、といった逆輸入的な売れ方が主流になっても、不思議ではありません。

その人がいなくなったら、困る。
結局、地域にはおいては「人」が一番の資源です。都会ではすぐに代わりの人が見つかるかもしれませんが、地方ではなかなかそうはいきません。甲子園常連校にはエース級のピッチャーがたくさんいるのに、普通の野球部にはエースは1人しかいないようなものです。地域をブランディングする上では、意志を持ってチャレンジをする人が、どれだけつながり、化学反応を起こすか、そこに地域力を高める鍵があると感じています。
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と、雑感を綴りましたが、これらを踏まえた新しい動きを、今年度中にスタートできるかもしれません。今からワクワクしています。また進展あれば、ご報告します。

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