コピーライターになって以来、常にアイデアを求められる仕事を、約8年間続けています。「いつひらめくの?」「ひらめかない時はどうしてるの?」など、これまで「ひらめき」に関する質問を、数多くいただいてきました。
一般的に「ひらめく」とは、偶然の出来事として捉えられています。しかし、アイデアを出すことを稼業にすると、納期があり、報酬が発生します。つまり、責任を持って「ひらめかなればならない」のです。そんなプレッシャーの中、毎回どのようにして(なんとか)ひらめくことができるのか、誰にでも使える、ちょっとしたスキルをご紹介します。
頭のコンディションを整える。
「頭を使う」ことは、肉体労働です。脳だって身体の一部なので当然のことなのですが、意外にこのことは忘れられています。午前中、午後、夕方など、一日の中でも時間によって、頭のコンディションは異なります。たとえば、昼食後は眠くなりやすく頭が働かないなど、どの時間帯にアイデアを考えるかは、極めて重要なことです。
事例を探さず、自分の頭で考える。
何かを考えるときに、すぐに過去の事例や参考資料を探す人がいます。しかし、これほどもったいないことはありません。誰しも人生で培われた感性があり、それは個人の特有なものです。さらに、人生における様々な経験も、固有なものだといえるでしょう。自分の頭で考えるとは、その固有な感性や経験が、ユニークな発想の源泉になるということです。
「誰かが考えた何か」をマネてしまうと、せっかくの固有の資源を活用できません。まずは、自分の頭でとことん考える。参考資料を見るのは、その後にしましょう。するとアイデアが広がり、「自分の考え」と「誰かの考え」が、自然とコラボレーションを起こし、アイデアとして熟成されます。
思いつかなければ、あきらめる。
どうしてもアイデアが思いつかない場合、いさぎよく考えることをやめます。無理矢理アイデアを出そうとするのをあきらめて、気分転換をしてみます。たとえば、運動をしたり、別の仕事をするなど、頭の中が完全に切り換わることをするのがベストです。
頭の中をリフレッシュしてから、再びアイデア出しに向かうのです。いっけん回り道をしているように聞こえますが、実際は気分転換をした方がアイデアが出やすくなり、時間を有効に活用できるのです。
このように、ちょっとした工夫で「アイデアが出やすい環境」をつくることができます。もちろん、簡単にアイデアが出るわけではありませんが(そんな簡単に出れば苦労はしませんよね)、誰にでもすぐに実践できる方法を挙げてみました。
まだまだ他にも色々な手法があるので、記事タイトルを「vol.1」としました。また折をみてご紹介したいと思います。
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