2013年6月30日日曜日

専門学校での特別講義

先日、ファッション系の専門学校からお声かけをいただき、約二時間ほど講義をさせていただきました。生徒の皆さんは20歳前後ということで、デザイン業界の話はもとより、就職活動についても何かアドバイスをしてほしい、と担任の先生からご要望がありました。

講師としての自己紹介が終わったあと、まずは「志を見える化する」という観点からブランディングの話。大企業だけでなく中小企業にとっても、商品の付加価値を高めるブランディングが必要な時代になったことを、実例を交えて紹介しました。

次に「デザイン」って何を売る仕事?という切り口から、商品や会社をプロデュースする上で、デザインの果たす役割をレクチャーしました。デザインは、人の想いを預かる仕事であり、目に見えないものを請け負って、目に見える形にすることなど、普段の心がけを中心にお話させていただきました。
そして、最後は、就職活動へのアドバイス。大企業、中小企業、起業と、それぞれの社会人生活を経験した身としては、成功談も失敗談もお伝えできることは多々ありましたが、最も伝えたかったことに的を絞り、短くお伝えしました。それは、「行動を起こさなければ、何も起こらない」ということです。

まだ自分自身も30代ですが、これだけは本当に言い切れるからです。見ているだけ、思っているだけでは、何も起こらない。何かを行動して、初めて何かが動くいうこと。たった1mmでも好転すれば、次の1mmが見えてくることもあるし、たとえ失敗しても次の行動に活かせばいい、そう思います。

後日、生徒の皆さんから講義の感想文が届きましたが、「とにかく行動することが大切だと気づきました。これからは自分から行動します!」という感想が最も多くて、大変うれしかったです。担任の先生からも「生徒があんなに積極的に質問する姿を見るのは初めて!」と喜んでいただき、こちらとしても達成感がこみあげてきました。

就職活動は、誰もがモンモンと悩んで当たり前です。自分から主体的に行動することで、すがすがしい態度で面接に臨んでほしいものです。生徒の皆さんのこれからの活躍を心より願っています。

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2013年6月23日日曜日

遠州ー富士山ー東京・つながり

2013年6月22日、ついに富士山が世界文化遺産に登録されました!静岡県民としては喜びもひとしおで、静岡県にとって大きなターニングポイントになることは間違いないでしょう。同じ県内でも、割りと距離のある(富士山からは100kmちかく)浜松市ですが、快晴の日には富士山がはっきりと肉眼で見えます。
このときを狙っていたわけではありませんが、実は2年前に、浜松市の伝統織物「遠州綿つむぎ(えんしゅうめんつむぎ)」富士山柄を、ご提案して制作したことがあります。遠州綿つむぎを取り扱うぬくもり工房さんは、静岡県に本社を構えています。そのため、もちろん富士山をイメージした柄を持つ必然性があり、全国展開するときにブランドとしてのメッセージ性が増すと、当時から考えていました。糸の色や織幅は(試行錯誤を重ねながら)僕がデザインさせていただきました。

そして、なんとこのタイミングで、来月、東京にて期間限定ショップのオープンが決まったのです。7月29日(月)〜8月18日(日)まで、ぬくもり工房さんがエキュート立川出展することになりました。売り場は、約13坪。期間限定とはいえ、これだけの広さを任されることは、首都圏展開の大きな一歩になることでしょう。遠州綿つむぎだけでなく、手ぬぐいやガラス工芸品など、このスケールの売り場が遠州ブランドで埋めつくされると思うと、展示監修の責任感もさることながら、今からワクワクしています。
さて、この時を待っていたかのように、富士山柄の富士山が、展示のメインビジュアルを飾る予定です。かなり大きなスペースで、デザインするのもひと苦労でしたが、ぬくもり工房さんらしい売り場ができることを確信しています。

首都圏に在住の方、そうでない方も、期間中にぜひ一度足をお運びくださいね。


■7月29日(月)〜8月18日(日)エキュート立川(3Fイベントスペース「TORICO」)


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2013年6月14日金曜日

静岡県・地域づくりアドバイザー

2013年度から、静岡県の「地域づくりアドバイザー」に選出されました。約90名ほど認定された地域づくりアドバイザーの中でも、30代は最年少世代(自分が最年少かどうかは分かりません・・)ということで、若輩者ながらご期待をいただき、身が引き締まる思いです。

30代は、世代をつなげる接着剤
「地域をリードする」という意味では、多くの経験を積んだ諸先輩方に遠く及ばないのは明白ですが、30代だからこそできる役割もあるかと感じています。そのひとつは、20代の若者たちの気持ちを汲み取ることができる世代、ということでしょう。つまり、上の世代と下の世代の楔(くさび)の役割を担えるのが、30代の大きな利点です。

サッカーでいうと「ボランチ」のような役割でしょうか。まだ頼れる人脈が少ない20代が、経験豊富な世代の知識を必要としているときや、高年齢層のグループが20代の若い力を活用したいときなど、その中に30代のキーパーソンがいるだけで、さりげない円滑油になり、グッと推進力が増ことがあります。

地域にとってのブランディング
「地域をつくる」と言っても、結局はひとりひとりの「個」の力が不可欠です。これは自分自身もしかりで、日々淡々と自分のできることを精一杯やること、そして、ときに熱意を持って「個」をつなげること。こうした地道な活動が、何かのきっかけで大きな成果につながることを信じています。

ほかの地域を視察して学ぶことも大切なことですが、まずは自分たちが暮らす「身の回りの資源」に気づくこと。そして、それを最大限に活かすことが、地域づくりの原動力になると感じています。身近な資源に気づきにくいのは、企業も地域も同じことで、自分たちの魅力を「見える化」する、という観点においては、地域にとってもブランディングは重要です。そのために、今年は自分にとっても、地域にとっても、ひとつ重要なアクションを起こす予定です。

人づきあいから、地域への関心が深まる
それにしても、静岡県は東西に長いです。東部から西部まで、太平洋に面して約155kmもあるとのこと。しかし、これまで「伊豆」と聞いてもどこか遠く感じていましたが(実際に距離は遠い・・)、地域づくりアドバイザーを務める飯倉清太さんとつながったことで、県東部に対しての関心が強くなり、静岡県を面としてとらえる機会も増えました。

やっぱり、当たり前なことですが、すべてのムーブメントは「人」からですね。せっかくいただいたポジションに恥じることのないよう、これからも地道に(ときに熱く)静岡県の底力を向上させていきたいと思います。

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2013年6月9日日曜日

日本のアイデンティティ

東京駅・丸の内側(旧東京中央郵便局局舎)にオープンした「KITTE(キッテ)先日東京に行った際に立ち寄ったのですが、これまでの商業施設にはない、ひとつの特徴を感じることができました。

それは、「日本」の生活雑貨や伝統工芸品を扱うショップが、かなりのボリュームで集積されているということです。中川政七商店、クラスカ、拭う鎌倉など、その並びは、まさに東京駅が、日本の玄関口であるという意志を感じるものでした。


デザイナーと伝統工芸のコラボレーションや、海外を含めた新たな販路開拓など、日本の生活雑貨・工芸品は、これまで長い間、模索を続けてきました。そのどれもが、日本の美意識・文化を再定義するかのごとく、試行錯誤をしながら「日本らしさ」を追求してきたように思います。

そして、伝統と革新のハグルマが噛み合ったブランドたちが今、いよいよ「点」から「線」になろうとしています。こうした動きは、日本各地でじわじわと広がっていて、特に30〜40代の経営者を中心に、これから世界に発信するべきカタチが、徐々に見え始めているように思います。


ただやみくもに新しいデザインを追い求めるのではなく、「日本らしさとは何か?」を常に考えることが最も重要であり、その原石を見つけたら、トライ&エラーを繰り返し、磨きをかける。そのような取り組みの中から、日本が世界に誇れる逸品が、ひとつでも多く生まれることを願っています。自分も微力ながら、サポートしていきたいと強く感じています。


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2013年6月2日日曜日

オープニングパーティ@カギヤビル

浜松の街中に佇む、築50年以上のカギヤビル。様々なジャンルのクリエイターやショップが入居し、文化発信拠点として再生を図るプロジェクトが、今年から本格的にスタートしました。その中の一室を借り、現在4名のクリエイターとシェアオフィスとして利用しています。
2ヶ月ほどの改装を終え、ようやく完成したシェアオフィス。昨日は、お披露目を兼ねてオープニングパーティを開催しました。建築士、グラフィックデザイナー、華道家、映像クリエイターなど、参加者の業種は多岐にわたり、約50名ほどの方々にお越しいただきました。

今回の企画は、カギヤビルでの活動を知ってもらうほかに、街中に足を運んでもらうこと、人と人がゆるやかにつながること、を目的としていました。買い物や飲み会のために街に足を運ぶのではなく、知り合いを訪ねて街中へ。それだけで街中に来る十分な動機になるし、また、どこか懐かしく学校のような居心地を感じてしまう古ビルで、リラックスしながら親睦を深めていただきました。
こうした活動を通して、何か新しい動きにつながっていければと思っていますが、もちろん自分たちだけでは「点」でしかなく、色々な取り組みをされている方とつながりながら、少しでも長い「線」になり、やがて「面」になることを期待しています。そのために、日々淡々と本業に取り組み成長し、ときに熱く、人と人をつなげていきたいと思います。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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