2013年7月18日木曜日

トライ&エラーに学ぶ

まもなく、独立して一年が経とうとしています。「あっという間でしょ?」と、聞かれることもありますが、一年前の状況を振り返ると、ずいぶんと長い期間だったように感じています。月日の流れとしては、あっという間でしたが、意識の中では大きな変化があったからです。

シュミレーションよりトライ&エラー
起業して最も実感したのは、このことかもしれません。独立前には色々な不安があり、何度も事業計画を考え、シュミレーションしてきました。ところが、いざ起業してみると、まさに絵に書いた餅。食べられません(笑)。

頭の中で描いていたプランより、実践の中でトライ&エラーを繰り返した方が、はるかに成果を上げられることに気がつきました。十年ひと昔どころか、一年ひと昔のような時代の変化が、目の前にあるのです。

もちろん、事業計画を考えずに起業することを勧めているのではなく、ブレない「志」と大枠のシュミレーションがあれば、その後はトライ&エラーで柔軟な対応をしていくことが、今の時代は特に大切だと感じています。

経営者の視点からデザインを考える
自分が経営者になってみて、これまで以上に「経営的視点」で、デザインを考えられるようになりました。“デザインの力を信じているけど、デザインの力を過信しない”。そんな心境です。ブランディングに携わると、経営者の方が、デザイン面でこちら側に絶対的な信頼をおいてくれることがあります。もちろん、信頼のおける関係は、デザインにとって良好な結果をもたらすことの方が多いです。

しかし、デザインの力を信じすぎてしまうと、本来すべき商品の改良やサービスの向上などを、見落としがちになることもあります。それらに目を向けるためには「経営的視点」を持っていなければなりません。「なぜ売れないのか?」「どこに原因があるのか?」を、総合的に判断する力。

そして、デザイン自体のコスト意識。世の中にはもっとデザインが必要なものもあれば、過剰に装飾したものもあり、クライアントの宣伝広告費としての投資とコストのバランスを、常に考えなければなりません。デザインが投資として成果を上げることを、これからも意識していきたいと思います。


さて、8月が終われば、ようやく一年。次年度に向けて「地域をブランディングする」という自発的な取り組みを準備しています。試行錯誤の日々は(一生?)続きますが、せっかく起業したので、楽しむことを忘れずにがんばりたいと思います。

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