先日、打ち合わせで山あいの牧場に伺ったあと、帰りに製材所に立ち寄りました。こちらの製材所には、地元の木材を天然乾燥で寝かせてから製材するため、丸太がゴロゴロと横たわっています。台風一過もあり、空は清々しいほど澄んでいて、丸太と山の陰影があいまって何とも美しい風景でした。
雑誌やテレビなどでよく「絶景スポット」が取り上げられますが、地域にはそれぞれ特性があって、そこに暮らす人が当たり前のように目にする光景が、実は絶景だったりするのだと思います。それは、簡単にお金に換算できない「地域の資源」でもあります。
地域に暮らす人が、その地域の良さにどこまで気づけるか。便利や娯楽いう観点で都会と田舎を比較して、田舎で暮らす人が「何もない場所だけど・・・」と言ってしまうことも多々ありますが、本当の日本の良さは田舎にこそ数多くあって、ひとつひとつの個性に気づき発信していけば、その魅力は自然と人から人へと伝わっていくものだと感じています。
こうして生産者の方を訪ねて話をすると、皆さん本当に実直な方が多く、日本の産地だけでなく風景までも支えていることに気づかされます。