2012年9月27日木曜日

短期的なブームと長期的なファン

ブランディングの相談を受けるときに、経営者の方から「ヒット商品を出したい!」と言われることがあります。ヒット商品は、売上を急激に上げる「特効薬」のように期待されているケースが多いように感じます。

しかし、もしヒット商品による急激な売上の増加を目指すのであれば、それはいつか「ブーム」として終焉し、急激な売上の減少を招くことにつながります。たとえば、一発屋と揶揄される芸人さんたち。テレビでいきなり露出が増えたかと思えば、一年後には見なくなる。このような「ブーム」は、商品や会社にも当てはまります。

一時的な売上よりも、長期的なファンの創出。すぐに効果が見えなくても、じわじわとファンを増やし、末永く売れる意味でのヒット商品。それをつくることがブランディングの役割です。

長期的なファンをつくるためにはストーリーが大切であり、そのストーリーを世の中に伝えていくことも必要です。1人でも多くのファン(顧客)をつくるストーリー。そのストーリーは、それぞれの経営者、社員の「志」にしか宿らないと日々感じています。そして、それをデザインやコピーで“見える化”して、世の中に伝えることが僕の指命だと思っています。