東京駅・丸の内側(旧東京中央郵便局局舎)にオープンした「KITTE(キッテ)」。先日東京に行った際に立ち寄ったのですが、これまでの商業施設にはない、ひとつの特徴を感じることができました。
それは、「日本」の生活雑貨や伝統工芸品を扱うショップが、かなりのボリュームで集積されているということです。中川政七商店、クラスカ、拭う鎌倉など、その並びは、まさに東京駅が、日本の玄関口であるという意志を感じるものでした。
デザイナーと伝統工芸のコラボレーションや、海外を含めた新たな販路開拓など、日本の生活雑貨・工芸品は、これまで長い間、模索を続けてきました。そのどれもが、日本の美意識・文化を再定義するかのごとく、試行錯誤をしながら「日本らしさ」を追求してきたように思います。
そして、伝統と革新のハグルマが噛み合ったブランドたちが今、いよいよ「点」から「線」になろうとしています。こうした動きは、日本各地でじわじわと広がっていて、特に30〜40代の経営者を中心に、これから世界に発信するべきカタチが、徐々に見え始めているように思います。
ただやみくもに新しいデザインを追い求めるのではなく、「日本らしさとは何か?」を常に考えることが最も重要であり、その原石を見つけたら、トライ&エラーを繰り返し、磨きをかける。そのような取り組みの中から、日本が世界に誇れる逸品が、ひとつでも多く生まれることを願っています。自分も微力ながら、サポートしていきたいと強く感じています。
●55634ホームページ/http://55634t.com
2013年6月9日日曜日
2013年6月2日日曜日
オープニングパーティ@カギヤビル
浜松の街中に佇む、築50年以上のカギヤビル。様々なジャンルのクリエイターやショップが入居し、文化発信拠点として再生を図るプロジェクトが、今年から本格的にスタートしました。その中の一室を借り、現在4名のクリエイターとシェアオフィスとして利用しています。
2ヶ月ほどの改装を終え、ようやく完成したシェアオフィス。昨日は、お披露目を兼ねてオープニングパーティを開催しました。建築士、グラフィックデザイナー、華道家、映像クリエイターなど、参加者の業種は多岐にわたり、約50名ほどの方々にお越しいただきました。
今回の企画は、カギヤビルでの活動を知ってもらうほかに、街中に足を運んでもらうこと、人と人がゆるやかにつながること、を目的としていました。買い物や飲み会のために街に足を運ぶのではなく、知り合いを訪ねて街中へ。それだけで街中に来る十分な動機になるし、また、どこか懐かしく学校のような居心地を感じてしまう古ビルで、リラックスしながら親睦を深めていただきました。
こうした活動を通して、何か新しい動きにつながっていければと思っていますが、もちろん自分たちだけでは「点」でしかなく、色々な取り組みをされている方とつながりながら、少しでも長い「線」になり、やがて「面」になることを期待しています。そのために、日々淡々と本業に取り組み成長し、ときに熱く、人と人をつなげていきたいと思います。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
●55634ホームページ/http://55634t.com
2ヶ月ほどの改装を終え、ようやく完成したシェアオフィス。昨日は、お披露目を兼ねてオープニングパーティを開催しました。建築士、グラフィックデザイナー、華道家、映像クリエイターなど、参加者の業種は多岐にわたり、約50名ほどの方々にお越しいただきました。
今回の企画は、カギヤビルでの活動を知ってもらうほかに、街中に足を運んでもらうこと、人と人がゆるやかにつながること、を目的としていました。買い物や飲み会のために街に足を運ぶのではなく、知り合いを訪ねて街中へ。それだけで街中に来る十分な動機になるし、また、どこか懐かしく学校のような居心地を感じてしまう古ビルで、リラックスしながら親睦を深めていただきました。
こうした活動を通して、何か新しい動きにつながっていければと思っていますが、もちろん自分たちだけでは「点」でしかなく、色々な取り組みをされている方とつながりながら、少しでも長い「線」になり、やがて「面」になることを期待しています。そのために、日々淡々と本業に取り組み成長し、ときに熱く、人と人をつなげていきたいと思います。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
●55634ホームページ/http://55634t.com
2013年5月26日日曜日
飲み会以上、同窓会未満
昨日、高校の同級生と後輩たちによる「大宴会」を主催しました。春と秋の半年に一度のペースで、今回で4回目の開催となりました。浜松に居を構えている人はもちろん、東京や大阪をはじめ、海外からも、これまで100名以上の同窓生たちが、浜松に一堂に集い、親睦を深めています。
“飲み会以上、同窓会未満”をキャッチフレーズに掲げる、この大宴会。同窓会ではなく、「同窓会未満」というのが、ポイントです。同窓会は、参加する人にとって「特別な場」であり、セレモニー的な意味合いが強いのですが、大宴会の目指すところは、「日常の場」です。学生時代にたとえるなら、いわば「放課後」のような、ゆるやかな場です。
たとえば、10年に一度の同窓会で集まると、近況報告と懐かしい話に花が咲き、「これをきっかけに、また会おう!」と、お互い誓い合ったりします。しかし、お互い忙しくて結局連絡を取らなくなってしまうことが、多いでしょう。そこで、半年に1度、日常的な宴会が開催されていれば、「じゃあ半年後に!」と気軽に言えたり、「次回は行けそうにないけど、秋にはぜひ!」と、近いうちに再び会うきっかけが、生まれやすくなります。
同じ年代なので、仕事や家庭の悩みに関して共感できる部分が多く、先輩と後輩間での仕事の相談や、主婦同士の子育て話など、この会の存在意義は、それぞれの参加者の中にあります。会に意味をもたせようと何か大義を掲げるのではなく、幹事である自分の役割は、「半年に一度、場をつくる」ことでしかありません。
きっと僕の知らないところで、抱えていた悩みが晴れたり、仕事の人脈が生まれたりしているはずだし、この会がきっかけになって、「浜松に帰って働こう!」と決意した人もいます。なにより、半年ごとに、友人たちの元気な顔を見れるだけで、嬉しいことです。幹事が熱を入れすぎると、長続きしなくなるのがオチなので、なるべく継続的に「場をつくる」ことができるよう、ただの人数把握と会場手配ぐらいの役割に専念したいと思います。
こうして、楽しい宴が終わった翌日、半年後の開催に向けて、ふたたび日付に記を打つのでした。
●55634ホームページ/http://55634t.com
“飲み会以上、同窓会未満”をキャッチフレーズに掲げる、この大宴会。同窓会ではなく、「同窓会未満」というのが、ポイントです。同窓会は、参加する人にとって「特別な場」であり、セレモニー的な意味合いが強いのですが、大宴会の目指すところは、「日常の場」です。学生時代にたとえるなら、いわば「放課後」のような、ゆるやかな場です。
たとえば、10年に一度の同窓会で集まると、近況報告と懐かしい話に花が咲き、「これをきっかけに、また会おう!」と、お互い誓い合ったりします。しかし、お互い忙しくて結局連絡を取らなくなってしまうことが、多いでしょう。そこで、半年に1度、日常的な宴会が開催されていれば、「じゃあ半年後に!」と気軽に言えたり、「次回は行けそうにないけど、秋にはぜひ!」と、近いうちに再び会うきっかけが、生まれやすくなります。
同じ年代なので、仕事や家庭の悩みに関して共感できる部分が多く、先輩と後輩間での仕事の相談や、主婦同士の子育て話など、この会の存在意義は、それぞれの参加者の中にあります。会に意味をもたせようと何か大義を掲げるのではなく、幹事である自分の役割は、「半年に一度、場をつくる」ことでしかありません。
きっと僕の知らないところで、抱えていた悩みが晴れたり、仕事の人脈が生まれたりしているはずだし、この会がきっかけになって、「浜松に帰って働こう!」と決意した人もいます。なにより、半年ごとに、友人たちの元気な顔を見れるだけで、嬉しいことです。幹事が熱を入れすぎると、長続きしなくなるのがオチなので、なるべく継続的に「場をつくる」ことができるよう、ただの人数把握と会場手配ぐらいの役割に専念したいと思います。
こうして、楽しい宴が終わった翌日、半年後の開催に向けて、ふたたび日付に記を打つのでした。
●55634ホームページ/http://55634t.com
2013年5月19日日曜日
ひらめきのメカニズム vol.1
コピーライターになって以来、常にアイデアを求められる仕事を、約8年間続けています。「いつひらめくの?」「ひらめかない時はどうしてるの?」など、これまで「ひらめき」に関する質問を、数多くいただいてきました。
一般的に「ひらめく」とは、偶然の出来事として捉えられています。しかし、アイデアを出すことを稼業にすると、納期があり、報酬が発生します。つまり、責任を持って「ひらめかなればならない」のです。そんなプレッシャーの中、毎回どのようにして(なんとか)ひらめくことができるのか、誰にでも使える、ちょっとしたスキルをご紹介します。
頭のコンディションを整える。
「頭を使う」ことは、肉体労働です。脳だって身体の一部なので当然のことなのですが、意外にこのことは忘れられています。午前中、午後、夕方など、一日の中でも時間によって、頭のコンディションは異なります。たとえば、昼食後は眠くなりやすく頭が働かないなど、どの時間帯にアイデアを考えるかは、極めて重要なことです。
事例を探さず、自分の頭で考える。
何かを考えるときに、すぐに過去の事例や参考資料を探す人がいます。しかし、これほどもったいないことはありません。誰しも人生で培われた感性があり、それは個人の特有なものです。さらに、人生における様々な経験も、固有なものだといえるでしょう。自分の頭で考えるとは、その固有な感性や経験が、ユニークな発想の源泉になるということです。
「誰かが考えた何か」をマネてしまうと、せっかくの固有の資源を活用できません。まずは、自分の頭でとことん考える。参考資料を見るのは、その後にしましょう。するとアイデアが広がり、「自分の考え」と「誰かの考え」が、自然とコラボレーションを起こし、アイデアとして熟成されます。
思いつかなければ、あきらめる。
どうしてもアイデアが思いつかない場合、いさぎよく考えることをやめます。無理矢理アイデアを出そうとするのをあきらめて、気分転換をしてみます。たとえば、運動をしたり、別の仕事をするなど、頭の中が完全に切り換わることをするのがベストです。
頭の中をリフレッシュしてから、再びアイデア出しに向かうのです。いっけん回り道をしているように聞こえますが、実際は気分転換をした方がアイデアが出やすくなり、時間を有効に活用できるのです。
このように、ちょっとした工夫で「アイデアが出やすい環境」をつくることができます。もちろん、簡単にアイデアが出るわけではありませんが(そんな簡単に出れば苦労はしませんよね)、誰にでもすぐに実践できる方法を挙げてみました。
まだまだ他にも色々な手法があるので、記事タイトルを「vol.1」としました。また折をみてご紹介したいと思います。
●55634ホームページ/http://55634t.com
一般的に「ひらめく」とは、偶然の出来事として捉えられています。しかし、アイデアを出すことを稼業にすると、納期があり、報酬が発生します。つまり、責任を持って「ひらめかなればならない」のです。そんなプレッシャーの中、毎回どのようにして(なんとか)ひらめくことができるのか、誰にでも使える、ちょっとしたスキルをご紹介します。
頭のコンディションを整える。
「頭を使う」ことは、肉体労働です。脳だって身体の一部なので当然のことなのですが、意外にこのことは忘れられています。午前中、午後、夕方など、一日の中でも時間によって、頭のコンディションは異なります。たとえば、昼食後は眠くなりやすく頭が働かないなど、どの時間帯にアイデアを考えるかは、極めて重要なことです。
事例を探さず、自分の頭で考える。
何かを考えるときに、すぐに過去の事例や参考資料を探す人がいます。しかし、これほどもったいないことはありません。誰しも人生で培われた感性があり、それは個人の特有なものです。さらに、人生における様々な経験も、固有なものだといえるでしょう。自分の頭で考えるとは、その固有な感性や経験が、ユニークな発想の源泉になるということです。
「誰かが考えた何か」をマネてしまうと、せっかくの固有の資源を活用できません。まずは、自分の頭でとことん考える。参考資料を見るのは、その後にしましょう。するとアイデアが広がり、「自分の考え」と「誰かの考え」が、自然とコラボレーションを起こし、アイデアとして熟成されます。
思いつかなければ、あきらめる。
どうしてもアイデアが思いつかない場合、いさぎよく考えることをやめます。無理矢理アイデアを出そうとするのをあきらめて、気分転換をしてみます。たとえば、運動をしたり、別の仕事をするなど、頭の中が完全に切り換わることをするのがベストです。
頭の中をリフレッシュしてから、再びアイデア出しに向かうのです。いっけん回り道をしているように聞こえますが、実際は気分転換をした方がアイデアが出やすくなり、時間を有効に活用できるのです。
このように、ちょっとした工夫で「アイデアが出やすい環境」をつくることができます。もちろん、簡単にアイデアが出るわけではありませんが(そんな簡単に出れば苦労はしませんよね)、誰にでもすぐに実践できる方法を挙げてみました。
まだまだ他にも色々な手法があるので、記事タイトルを「vol.1」としました。また折をみてご紹介したいと思います。
●55634ホームページ/http://55634t.com
2013年5月11日土曜日
峯野牧場|ロゴマーク・パンフレット
浜松・引佐の山奥にある、峯野牧場(みねのぼくじょう)。 緑が生い茂った森の中で、すくすく育った「峯野牛」は、お肉本来のうまみが口の中いっぱいに広がり、あっさりした脂で、特に赤身がおいしいのが特長です。その峯野牛をPRするために、 ロゴマークとパンフレットのデザインをご依頼いただきました。
「みねのが育てる牛だから(^^)」 と、峯野さんが思わず言ってしまいそうな(実際に言ってるかも?) 遊び心のあるロゴマーク。小さな牧場という特性を活かして、一度見たら忘れられない印象に残るデザインをご提案しました。
パンフレットの表紙は、軽快でポップな印象に。あーだこーだとキャッチコピーで言うとリズム感がなくなるので「うまみが自慢!!」とキッパリ。個性的でインパクト重視。食料品の販促ツールは、あまり淡泊なデザインだと物足りないし、かといってコテコテすぎると雑多に感じられるし、サジ加減が難しいところです。
中を開いてみると、こだわりがしっかり詰まっている構成です。峯野牧場は、 肉牛部門で『しずおか農水産物認証制度』の第一号に認定されるなど、育成方法だけでなく品質管理にも力を入れているので、そのこだわりが伝わるような表現を心がけました。
お肉の撮影もお任せいただき、カメラマンの大野さんに、シズル感のある写真を撮影していただきました。お肉をのせるお皿と葉っぱを自前で持ち込み、お肉をひたすら並べる作業。デザイン業は、決してキレイな仕事ばかりでなく、本当に地味な仕事も多々あります。基本は裏方ですから。
裏面では、おいしそうな肉の写真を余すことなく掲載。表と裏のどちらを表紙にしても格好がつくような「両A面」のデザインにしました。こうすることで、手渡すときに渡す相手によって効果的な面を選べるし、店頭に置いても2種類のパンフレットがあるように見えます。
峯野牛は、今のところ大体的に販売しているわけではありません。でも実は、プロの料理人からも評価されている、いわば、知る人ぞ知る銘牛肉です。これから夏にかけてのバーベキューシーズン、「うまみが自慢!!」の味わいを皆さんでいかがしょうか。
●55634ホームページ/http://55634t.com
「みねのが育てる牛だから(^^)」
パンフレットの表紙は、軽快でポップな印象に。あーだこーだとキャッチコピーで言うとリズム感がなくなるので「うまみが自慢!!」とキッパリ。個性的でインパクト重視。食料品の販促ツールは、あまり淡泊なデザインだと物足りないし、かといってコテコテすぎると雑多に感じられるし、サジ加減が難しいところです。
中を開いてみると、こだわりがしっかり詰まっている構成です。峯野牧場は、 肉牛部門で『しずおか農水産物認証制度』の第一号に認定されるなど、育成方法だけでなく品質管理にも力を入れているので、そのこだわりが伝わるような表現を心がけました。
お肉の撮影もお任せいただき、カメラマンの大野さんに、シズル感のある写真を撮影していただきました。お肉をのせるお皿と葉っぱを自前で持ち込み、お肉をひたすら並べる作業。デザイン業は、決してキレイな仕事ばかりでなく、本当に地味な仕事も多々あります。基本は裏方ですから。
裏面では、おいしそうな肉の写真を余すことなく掲載。表と裏のどちらを表紙にしても格好がつくような「両A面」のデザインにしました。こうすることで、手渡すときに渡す相手によって効果的な面を選べるし、店頭に置いても2種類のパンフレットがあるように見えます。
峯野牛は、今のところ大体的に販売しているわけではありません。でも実は、プロの料理人からも評価されている、いわば、知る人ぞ知る銘牛肉です。これから夏にかけてのバーベキューシーズン、「うまみが自慢!!」の味わいを皆さんでいかがしょうか。
●55634ホームページ/http://55634t.com
2013年4月29日月曜日
グローバルな兄と、ローカルな自分
ゴールデンウィークに突入して、世の中すっかりお休みモードですね。このブログもお休みモードということで、今日はプライベートなことについて綴りたいと思います。
たまにブログでも登場する「兄」について。僕には、二歳上の兄がいます。最も身近な尊敬できる人であり、最も身近な一生かなわない人でもあります。小学校の頃からあらゆる面で(特に勉学において)全くかなわない存在で、歳を追うごとにその差は開くばかり。高校の時には、すでに世界を視野に入れていて「日本は、俺に合わん!」といって、アメリカに渡米してしまいました(笑)
父が小さな町役場に務める公務員で、地元密着な我が家では、兄の行動力に当時は「ぽか~ん」とした感じでした。英語を全くしゃべれないどころか、アメリカに行ったことすらなかった両親は、「仕送りはするけど、手続きとか全部自分でやってね!」と、高校を卒業したばかりの兄に丸投げ。彼はその後、自力でカリフォルニアのバークレー校、マサチューセッツ工科大学の大学院に進み、現在はシリコンバレーでフラッシュメモリの研究職をしています。
今思えば、高校の時から兄はすでに「グローバル」だったということです。そして、自分は国際科という科にいながらも日本の大学を目指す「ローカル」でした。あれから10数年(きみまろ風にw)。高校当時のスタンスをスライドするかのように、やはり兄は「グローバル」、自分は「ローカル」を主戦に働いています。
とにかく自分にとって最大のメリットは、「全くかなわない相手が身近にいる」ということ。兄がもし居なければ、もっと自分の力を過信したこともあったでしょう。幼い頃から圧倒的な力の差を感じざるを得なかったので、知らず知らずのうちに、僕のモットーは「等身大」になっていました。表面上いくら背伸びをしたって、かなわない人には、かなわないことを身を持って知ったからです。
もうひとつ。兄から勉強を教わったことは1度もなく、分からないことを聞くと答えはいつも「自分で考えろ」でした。何度も何度も聞いても「自分で考えろ」の繰り返しで、おかげで自分で考えるクセがついて、今ではクリエイティブな仕事をなりわいとすることができました。感謝。
日本に帰国した際に、仕事観などについて話をしますが(難しい話は全くついていけません・・)どのタイミングで話をしても「あ、、自分が10年遅れている」と、気付かされることばかりです。“Think globally,Act locally”という有名な言葉がありますが、足元の小さな一歩を見失わずに、常に広い視野をこれからも兄から学んでいこうと思っています。
兄は本当に変わり者というか信念が強い人で、話題は尽きないので、また機会があれば綴ろうと思います。
2013年4月21日日曜日
くまモンの秘密
日経デザイン5月号『稼ぐ!キャラクター活用術』です。以前から「くまモン」と「ほかのご当地キャラ」には、決定的な違いがあると感じていたので、今日はその違いについて書きたいと思います。同じようにゆるキャラが語られている中で、実は「くまモン」にはヒットの理由があるのです。
行政の「覚悟」と「寛容」な姿勢
くまモンは、2010年に熊本県をPRするためのキャンペーン「くまもとサプライズ」のマスコットキャラクターとして発表されました。くまモンをデザインしたのは、グッドデザインカンパニーの水野学さん。ミッドタウン、NTTドコモ、宇多田ヒカルなど、名だたるクライアントを手がけるアートディレクターです。
熊本県からロゴマークのみのデザイン依頼を受けた水野さんは、熊本県をもっと効果的にPRする手法として「くまモン」というキャラクター戦略を提案。それを発注側である熊本県が、知事の判断で受け容れた形になります。
ここで、最も注目すべきは行政の判断です。ご当地キャラをはじめ、このような案件は公募によるものが一般的です。ゆるキャラを公募している自治体は、今でも数多くあります。しかし、公募の落とし穴として、選ぶ側に戦略的な専門家がいなければ、キャラクターを展開する上で戦略性に欠けるということです。くまモンにおいては、デザイナー側からの提案だったこと。キャラの提案は想定外だったけど(おそらく水野さんが著名で説得力もあり)行政が必要と判断したこと。つまり、「熊本県をPRするために必要な戦略」を取ったわけです。
デザインのクオリティを管理する
くまモン誕生当初からの担当課長は、本誌で次のように語っています。「無料で使用承諾している分、くまモンにとって、何かメリットがある使い方をしていただけるような提案を常に求めている。」許諾申請する際は、必ずデザインレビューを行い、官民が一体となってパッケージデザインに関わり、5〜6回打ち合わせることもあるそうです。これは、デザインの品質管理がされているということです。
狙ったところにヒットを打った
今や8000種類を超える商品に使われ、2012年に販売されたくまモン関連商品の売上は、200億円を超えています。水野さんは初めから「熊本県をPRするために」くまモンを提案したわけですから、正確な数字までは想定していなくても、このように爆発的なヒットになることを「ハードル」として考えていたと思います。つまり、ヒットを狙って打ったということです。
「熊本県をPRするために」くまモンは誕生したのであって、ほかのキャラクターに見られる「ゆるキャラを作ってPRすれば売れる」と、考えたわけではないということです。こうした成功例を見て、「おらが街にもゆるキャラを!」という事例があとをたちませんが、偶然生まれるヒットはあっても、狙いすましたヒットは、おそらくほとんど無いでしょう。それぐらい計算されたヒットだと思います。
こうして第三者的に見れば「見事なクリーンヒットだな〜」と感心するばかりですが、もちろん自分も、PRやデザインを提案する立場にあるわけですから、こうしたヒットを心の引き出しに入れて、今後に活かしていきたいと思います。
●55634ホームページ/http://55634t.com
登録:
投稿 (Atom)










